Swing The Bloody Plow

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Death Roots Syndicateのコンピ

Twitterでも再三言ってるし、Tumblrでも一度記事を書いてるのですが、新しいコンピが出たので、改めてDeath Roots Syndicateのお話です。

 

ゴシックアメリカーナ/アングラカントリー界隈は狭くてニッチな世界のようでいて、実はかなり広大なマップの世界。なのでもちろん界隈の中でも流行り廃りが存在します。私がこの界隈に興味を持ち始めた頃はDevil's Ruinというレーベルがシーンの牽引者で、このレーベルの好みがそのまま流行であるように見えていました。気を吐いているレーベルと、そのレーベルの傾向がマイナージャンルの中のメインストリームを形成するのはよくあることかと思う訳ですが、そのせいでDevil's Ruinが活動を停止してしまってから、そこに所属していたアーティストの名前を目にする機会はめっきり減ってしまいました。そのかわり、現在はMuddy RootsFarmageddonと言った、フェスを中心にアウトロー系やヒルビリー系のアングラカントリーを紹介していくレーベルが気を吐いているので、やはり主流はそちらへ引きずられています。

 

そんな中で、昨年あたりからDevil's Ruinの傾向を受け継ぎ、アングラカントリーの中でもヨーロッパ系のゴスを再輸入したタイプやローファイブルーズ系をコンスタントに紹介しているレーベルがDeath Roots Syndicateです。現在はダウンロード元をインターネットアーカイブに移していますが基本的に音源は無料DLでの配布なので、「ゴシックアメリカーナなにそれ」って人にも気軽に聴いてもらえるのが良いところ……いえ、無料だからと言って気軽に聴いてくれる人がおいそれといるようなジャンルではありませんけれども……

 

DRSは所属アーティストの音源を配布するだけでなく、コンスタントにコンピをリリースしているのも魅力。先日3枚目のコンピもリリースされました。ざっと収録アーティストを見ても、かなり楽しく(明るい曲は入っていませんけれど)聴ける、間違いないチョイスですね、相変わらず。ローファイブルーズ、ダークカントリー、アポカリプティックフォークなど、そういったルーツミュージックの中でもまさに微妙な線をついてくるアーティストをまとめて聴けますので、興味のある方、これから聴いてみようという方には大変おすすめです。一つくらいは「あっこれ」ってアーティストがいると…思います…うう…居ますように。

 

上に埋め込んだのが3枚目のコンピ。今回の目玉はなんといってもアポカリプティックデスウエスタン(なにそれ)なSons of perditionのフィル・コリンズカバー。ラストのそれだけでも聴いて行ってください。

 

あと、DRSでは定期的にウェブラジオもやっています。結構な長丁場なのですが、こちらはもうちょっと広範囲に渡ってアングラカントリーを紹介していますので、お時間のある方はぜひ。こちらもインターネットアーカイブで過去エピソード(現在は#9、10)をzipで用意してくれていますよ。


☢ Death Roots Radio ☢ : DJ GoatSerpent : Free Download & Streaming : Internet Archive

 

個々のアーティストについてはまたの機会に。