Swing The Bloody Plow

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最近聴いたもの #2

あけましておめでとうございます。

年末は実家に帰るギリギリまで落語と講談行きまくってたのと、帰ったら帰ったで実家にパソコンがないのとで色々チェックが滞っておりました。

12月25日はクリスマスも関係なくお江戸両国亭で義士伝(一部ホモ)を聴いてましたが、その後は高円寺のグリーンアップルさんで久しぶりにDJさせて頂きましたよ。Wax Tailor、Chinese Man、Moe Greene Specials、MLWTTKKあたりの妙にチャラいのからHillbilly Moon Explosion、Dirty Bourbon River Show、Squirrel Nut Zippersあたりのロカ、ニューオーリンズものまで。珍しく本当にチャラいプレイリストでした。

 

さて、ちょっと目を放しているうちにいくつか重要なリリースがあったのでまとめておきます。

 

Mudlow「Minnesota Snow EP」

イギリスのブルース/ロックンロールバンド、Mudlow久しぶりのリリースはEP。音楽性に大きな変化はなく、相変わらず大人なかっこよさが滲み出る渋い仕上がりなのですが、今回は曲のレベルがとにかく高い。チェロを加えたスローテンポのタイトルトラック「Minnesota Snow」、ジュークジョイント的なファンクネスを備えた「Stubb's Yard」、ミッドテンポのロックンロールチューン、「Codename: Toad」と、完璧と言っても良い出来の3曲。イギリスのバンドということもあり、これまではもっとガレージィな雰囲気の強かったMudlowですが、今回はダーティーな味わいを残しつつも、もっと幅広くブルースロック好きにアピール出来る内容になってるんじゃないでしょうか。特にタイトルトラックなんかはストーナー/デザートロック好きにもアピールしそう。リリースは今のところデジタルのみですが、今後アナログでも出るそうです。

 

Lord Buffalo「Castle Tape EP」

オースティンのサイケフォーク/ブルースバンド、これもちょっと久しぶりのリリース。一部好事家の間ではかなり高評価、且つ大変に期待されているバンドなのですが、新作EPも過去作に輪をかけて素晴らしい出来。なんせ一曲目からRokyのカバーですからね、これはテキサスい…堪らん……。その後に続くエクスペリメンタルな曲も土着感あふれるリズムがかっこ良く、且つ良い塩梅のトリップ感。元々ヘヴィサイケやストーナー系を長いこと聴いていた身からすると、過去の自分の音楽遍歴と現在の興味が上手くクロスしている気がして面白いです。

 

Nomotion「Ritual Murders EP」

先だってもご紹介しておりますゴシックアメリカーナ/フォークノワール専門(かつフリーダウンロード専門)レーベルDeath Roots Syndicateから。しばしの沈黙の後、12月に3枚立て続けにリリースがあったDRSですが、3枚とも方向性がバラバラ、且つどれもかなりのクオリティ。やはりDRSのチョイスに狂いはないですな。ブルース/フォーク色の強いサッドコアといった趣きのt.k. bollinger、ダークキャバレー系のThe Oddbeats、そしてダークなブルースパンクのNomotionトリノのバンドだそうですが、この手のイタリアのバンドといえばすぐに思い出されるのがMovie Star Junkies。あそこまでケレン味は強くないですし、Nomotionの方がルーツ色が強いという違いはあるものの、やはりどこかしら似た雰囲気がありますね。

こういうバンドって意外とアメリカに居そうで居ないのですが、ヨーロッパ勢のやるダークカントリーってそれはそれでそこはかとない異形感あって面白いですよね。

 

今年もこの調子で、どこにも需要がない情報をほそぼそと載せ続けて行きたいと思います。ほんとに需要がないな…